≪和名≫ 陳皮、蜜柑、みかん、ミカン
≪生薬名≫ チンピ
≪科目≫ みかん科 ミカン属
≪分布≫ みかんはインドから東南アジアが原産地といわれその後中国で栽培され日本に渡来しました。日本には中国の温州から鹿児島県に渡来したのでみかんを「温州みかん」と名付けたといわれています。
≪出典≫ 神農本草経
《成分》精油成分のdーリモネン、γーテルピネン、フラボン配糖体類、ペクチン、クエン酸、シネフリン、ルチン、ヘスペリジンなど
ヘスペリジンには抗アレルギー作用、健胃作用がある。
《陳皮を服用した場合》
咳嗽、切れの悪い痰(湿痰)を伴う風邪症状緩和作用、芳香性健胃薬として食欲不振、嘔吐、消化不良などを鎮める作用、咳嗽、去痰、食欲不振、消化不良など
《入浴剤として使用した場合》 保温効果、風邪予防、血行促進による肩こり、腰痛、疲労回復に非常に効果がある。ビタミンCによる美肌効果とリモネンによるリラックス作用も期待出来る。また、陳皮と柚子皮を併用すると相乗効果がある。
≪採取時期≫ 秋から冬の温州みかんがオレンジ色に完熟した時に外果皮を採取し日陰干しで乾燥させます。
みかん・よもやま話
陳皮はお正月に飲む縁起物のお酒の「屠蘇散(とそさん)」に含まれています。
「屠蘇散」の正式名は「屠蘇延命散」と言い、誰が考案したかは諸説ありますが一番有力な説として、三国志で有名な華佗(かだ)が考案したと言う説が有力です。
蘇の意味として「蘇」は病をもたらす鬼を意味し、「屠」は屠る(ほふる)つまり「殺す」という意味で屠蘇を飲めば身体に害する病気を葬る事が出来ると考えられました。