クマザサ紹介 パンダの常食が身体の解毒に

   2021/04/19

 

≪和名≫ 熊笹、隈笹、くまざさ

≪生薬名≫ クマザサ

≪科目≫ イネ科 ササ属

≪分布≫ 日本全国山間部に野生している植物、とくに西日本に多い。

≪出典≫ 本草綱目 「男女の吐血、嘔吐、下血、小便渋滞、喉痺、腫瘍を治す」と書かれている。

《成分》鉄クロロフィリン、クマ笹多糖体、リグニン、安息香酸、葉緑素、ビタミンC、ビタミンK、ビタミンB1、ビタミンB2、カルシウム

《くまざさを煎じて服用した場合》

鉄クロロフィリンは熊笹に多く含まれている葉緑素成分で、主に脱臭効果が強いが、人間の血液に含まれるヘモグロビンによく似た働きがあり、貧血予防、高血圧予防などが期待できる。葉緑素成分は胃炎に対して効果が期待できる

安息香酸は殺菌、防腐作用が期待できる

《入浴剤として使用した場合》

殺菌作用による吹き出物、あせも、切り傷などのお肌のトラブルに効果がある。

≪採取時期≫ 採取時期は特に決まっていない

クマザサ・よもやま話

山本茂実が書いた「ああ野麦峠」によれば「野麦峠の「野麦」というのは、野生や人間が栽培した麦の実のことではなく、峠一面に自生するクマザサの事を指します。そのクマザサが10年に1度ぐらいの割合で花を咲かせ稲穂のような実を付けます。昔、大凶に見舞われた農民がこのクマザサの実を粉末にし、それを団子にして食する事で飢えをしのいだと言われ、飛騨地方ではクマザサの事を野麦と呼んだ」とあります。

またクマザサの葉がなくては生きていけない動物」といえばパンダが有名ですがパンダ以外の熊もクマザサを食します。

熊は冬眠前に大量にクマザサを食べます。冬眠中は一度も排便をしない為に血液や内臓が便のために汚される恐れがあります。そこでクマザサを大量に食するとクマザサの成分のおかげで、体内の解毒と腐敗予防ができると言われています。

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